発達障害な私の育児日記

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アスペルガー症候群の思考と会話 4

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 アスペルガー症候群の思考と会話について、まとめてきたシリーズ第4弾です。

okamati.hatenablog.com

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1では共感を求めるポイントの違いについて、2では会話で何故怒らせるのか、3では自分の印象をよくする話し方のポイント4つを説明しました。今回は、聞き上手になる方法を説明します。たった1つのことをするだけで聞き上手になれるんです。

 

 

 

この記事の注意点

 

・誰にでもわかりやすいように、正式な言い方ではなくアスペルガー症候群の方を“アスペルガー”、アスペルガー症候群ではない方を“一般の人”と書きます。

・この記事は専門家ではなく、あくまでもアスペルガーが気づいた持論です。

・例で出した会話が標準語に直せなかった部分があるため一部関西弁です。

 

以上のことはご了承ください。

 

おうむ返しをしよう

 

たぶん、このおうむ返しについては聞いたことがある方も多いと思います。聞き上手になるためのおうむ返しとは、相手の話の一部を聞き返す方法です。このおうむ返しができるようになると、相手がいっぱいしゃべってくれるので相手の気持ちを満たせるんです。でも、いざするとなるとおうむ返しの仕方がわからない方もいらっしゃいますよね。なので、おうむ返しのやり方を具体的に説明します。

 

具体例

 

よくある家での会話を例にあげます。

 

A「今日仕事でトラブって大変やったわ」

B「トラブル?」…①

A「せやねん。機械が止まってしまってバタバタしたわ」

B「止まったん?」…②

A「おう、でも業者にすぐ来てもらって直したから大丈夫やけどな。でも、今日遅れた分を明日せんとあかんから、明日は帰るの遅なるわ」

B「遅いん?」…③

A「あぁ、でもご飯は家で食べるしな」

B「わかった。お疲れ様」

 

会話のBの①〜③がおうむ返しをした部分です。基本的に、おうむ返しは相手の話の一部を疑問形で繰り返します。①の場合、Aが仕事のトラブルについて話しているので「トラブル?」って聞きます。「仕事でトラブル?」とかでもいいですが、「仕事?」とか「大変やったん?」とかだと「だからそう言ってるやん」と怒られる場合があるので注意です。

 

②の場合、「トラブル?」と質問をした答えが「機械が止まった」の部分になるので、おうむ返しは「止まったん?」になります。③の場合、「止まったん?」と質問をした答えが「直ったから大丈夫だけど明日は帰りが遅くなる」となるので、おうむ返しは「遅いん?」となります。自分が相槌として言ったおうむ返しに対する答えの一部をまたおうむ返しするんです。すると会話がどんどん弾みます。

 

このおうむ返しをするときのポイントは、短めの言葉にすることです。相手にたくさん話をさせることが目的なので、相手のペースを乱さないように短めの言葉でおうむ返しをしてください。

 

そして、このおうむ返しはアスペルガーにとってメリットが3つあります。

 

おうむ返しのメリット

 

1.話し方を学べる

 

自分のした相槌のような質問に相手がどんどん答える形で話が進むので、実戦形式で質問の答え方を学べます。なんでも学ぶには自分で体験をすることが一番なので、相手に話させることで会話を学べるおうむ返しは学ぶ場として最適です。

 

2.自分の都合で話を終わらせることができる

 

このおうむ返しの場合、実は会話の主導権を握っているのはおうむ返しをしている側です。先程の具体例のBで考えると、②の部分で「大変やったんやね、お疲れ様」って言えば会話は終わるし、③の部分で「遅くなるんやね、毎日お疲れ様」って言えば会話が終わります。このように、おうむ返しを辞めてしまえば自然と会話を終わらせることができるので、興味のない話を聞き続けることができないアスペルガーにはおうむ返しは最適なんです。

 

3.おうむ返しを癖づけることで、普段の行動のミスを減らせる

 

相手の言葉の一部をおうむ返しする癖をつけ、周りにもそういう話し方をすると印象づけることで、自然と行動を移す前に行動の確認ができるようになります。

 

アスペルガーは指示語である“あれ、それ、ここ、そこ”などがわからないことが多いので、相手の指示とアスペルガーの取った行動が違っていて怒られることが多いです。アスペルガーにしてみれば“もっとわかりやすく指示してよ”なんて思ってしまいますが、一般の人はこの指示語が何を指してるかわかるので、アスペルガーがわからない気持ちがわからないんですよね。そこで、この怒られるストレスを減らすのにおうむ返しは最適なんです。

 

A「ここ掃除しといて」

B「この机?」

A「違う、部屋全体を掃除しといて」

B「部屋全体を掃除するんやね、わかった」

 

おうむ返しをするのを印象づけることで、こんな風に聞き返しても相手は怒らなくなります。アスペルガー側も指示がきちんとわかるので動きやすくなりますし、一般の人もきちんとやってもらえるからストレスが減ります。このように、おうむ返しを癖づけることで双方にメリットが生まれるんです。ですので、おうむ返しはアスペルガーにとてもオススメな話の聞き方なんです。

 

しかし、一般的にもう一つ聞き上手になれる方法でよくあがる“さ・し・す・せ・そ”がありますが、これはアスペルガーはやめておいた方がいいです。

 

アスペルガーに“さ・し・す・せ・そ”がダメな理由

 

相槌には“さ・し・す・せ・そ”がいいとか聞いたことありませんか?

 

さ…さすが

し…知らなかった

す…すごい!

せ…センスあるね

そ…そうなんだ

 

この5つの言葉だけを相槌に使うだけで聞き上手になれると言われています。しかし、アスペルガーがこれを使うのはオススメできません。

 

というのも、アスペルガーはよく表情が乏しいとか喜怒哀楽があまりないとか言われます。アスペルガーは自分の感情が外に出にくいんです。それに、アスペルガーは嘘をつくのが下手な人が多いです。この5つの言葉は、そう思っていなくても、声に抑揚をつけてテンション高めに大げさに言うから効果があるんであって、あまり表情が変わらず嘘がつけないアスペルガーには効果がないです。明らかにそう思っていないと判断できる声で「すごい」なんて言われても大半の人はバカにされたって感じます。アスペルガーのいいところは嘘がつけない素直さなんですよ。

 

なので、嘘をつかなければいけないこの“さ・し・す・せ・そ”は無理に使わないようにしてください。

 

本当に思ったときだけ“さ・し・す・せ・そ”を使ってください。

 

まとめ

 

以上、4つの記事に分けてアスペルガーの思考と会話をまとめました。少しでもアスペルガーの方や周りにアスペルガーがいるって方の参考になれば嬉しいです。