発達障害な私の育児日記

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アスペルガー症候群の思考と会話 2

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前回からの続きで、今回はアスペルガーのコミュニケーションについて具体的に説明をしていきます。

okamati.hatenablog.com

 

この記事の注意点

 

・誰にでもわかりやすいように、正式な言い方ではなくアスペルガー症候群の方を“アスペルガー”、アスペルガー症候群ではない方を“一般の人”と書きます。

・この記事は専門家ではなく、あくまでもアスペルガーが気づいた持論です。

・例で出した会話が標準語に直せなかった部分があるため一部関西弁です。

 

以上のことはご了承ください。

 

行動の共感と思考の共感

 

前回の記事で、一般の人は行動の共感を重視し、アスペルガーは思考の共感を重視すると書きました。

okamati.hatenablog.com

この共感するポイントの違いにより会話が噛み合わないのではないかと考えたんです。そして、それ以上にアスペルガーのネックになるのが、よく言われる回りくどい話し方や的外れな答えなどの話し方です。ですけどね、アスペルガーが的外れな自分のことばかり話すには訳があります。

 

アスペルガーの根底にある部分

 

「なんで勝手なことしてんねん!」「わかってないのにわかったふりしんといて!」「なんで言ったことができひんの?」「意味わからんねん、あんた」

 

こんな台詞、アスペルガーなら言われたことがあると思います。結構な頻度で自分のしたことを怒られるんですよね。でも、わかってないのにわかったふりなんてしてないし、自分なりに考えてやってるから勝手なことをしてるつもりもないんです。しかも、理由を言えば「言い訳ばっかすんな」って言われるし。アスペルガーとしては全く納得できない理由でかなり怒られるんで、怒られる度に自分の行動に自信がなくなります。すると、怒られたくないし、自分をわかってほしいからどうしても最初に自分の説明ばかりしてしまうんです。

 

それに、アスペルガーとしては理由なく怒られてると思っているので、きちんと理由を説明すればわかってもらえるんじゃないかと無意識に考えてしまっています。でも、これがまた相手を怒らせるんですよね。しかも、怒った側もどこに、なぜ腹が立ったかをきちんと説明ができないからアスペルガーと一般の人の溝は深まります。どんどん悪循環です。

 

この、アスペルガーと一般の人のコミュニケーションの差を具体例で説明していきます。

 

具体例①

 

服を買いに行ったときの会話

 

店員「何かお探しですか?」

ア「私、黄色が好きで、3日前に衣替えしたら黄色い服とデニムばかりだったんです。だから、白いパンツが欲しいなと思ったけど、子どもがいるから…汚れが落ちやすくて動きやすいのってありますか?」

 

アスペルガーの人だと違和感ないかもしれませんが、一般の人からすると何を言いたいのかわからないと思う答え方です。店員からすると「白いパンツが欲しい」という答えだけでいいんです。でも、アスペルガーは黄色い服に合う汚れが落ちやすくて動きやすい白いパンツが欲しいから、それらを説明するために白いパンツが欲しくなった状況の説明からしてしまうんです。何故なら、過去の経験からちゃんと説明をしないと理解してもらえないと無意識に考えているからです。

 

でも、この場合、店員さんは行動を知りたくて質問をしているので、行動の部分のみ答えるべきなんです。例えば、「汚れが落ちやすくて動きやすい白いパンツありますか?」とかですね。じゃないと、一般の人によってはほしい答えのために聞きたくないことまで聞かなくてはいけないから、時間の無駄だと感じて怒りの感情を抱くんです。

 

というのも、発達障害とか関係なく、自分の時間を無駄にされることを嫌う人が多いんです。無意味に待ち時間が長かったり、無意味に仕事が長引いたりするとイライラしませんか?自分が望んだ訳じゃないのに自分の時間が奪われ、しかもその結果に納得ができないとどうしても時間を奪った相手に怒りを感じます。なので、アスペルガーの一見、回りくどく聞こえる話し方だと、ほしい情報までに時間がかかるから腹が立つと感じる人が多いんです。

 

具体例②

 

A「コーヒー飲む?」

ア「いらない」

 

これもよくある会話で、アスペルガーには違和感ないです。アスペルガーじゃなくてもこんな言い方する人結構いますけどね。この話し方の何がダメなのか。短く相手の望む答えを言ってますが、言葉が足りないんです。

 

「いらない、ありがとう」

 

こう答えるのが一番ベストですが、アスペルガーだと“ありがとう”の部分の意味がわからない人もいると思います。この話し方は、「いらない」の部分は質問に対する返事で、「ありがとう」の部分は相手の行動に対する返事なんです。この場合は、コーヒーをいるかどうか聞いてくれたことに対しての言葉です。

 

こんな風に、一般の人は質問の答えと行動への返事を織り交ぜて話をしているんです。行動の共感を求める一般の人は行動を意識しますから、相手が自分に対して何かアクションを起こしてくれれば、自然とそのアクションに対して言葉か行動で返事をするんです。そして、それが当たり前だと感じているんです。

 

しかし、思考の共感を重視するアスペルガーはその行動に対する返事ができないため、人の気持ちがわからないとか自己中心的だとか言われます。アスペルガーだと「ありがとう」って言われなくても全く気にならないですしね。でも、この行動に対する返事をすると人間関係が円満になります。行動に対する返事をすることで、相手の気持ちを満たすことができるからなんです。

 

まとめ

 

以上、具体例をあげて、アスペルガーと一般の人のコミュニケーションの違いの説明しました。ちなみに、アスペルガーはできないから仕方ないんだ、と一般の人に言いたいのではないです。お互いに理由がわかっていないから、溝ができるのではないかと考えたから書いています。

 

次は、具体的に会話の改善方法を説明します。普段の話し方の順番を少し変えるだけで、相手に伝わりやすくなりますよ。

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