発達障害な私の育児日記

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発達障害を抱えながら家事・育児に奮闘中!私ならではの解決法を提案します!

食事で発達障害を改善? カゼインフリー・グルテンフリーを夫に試してみた結果

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発達障害の改善方法は様々あります。ネットで調べるとあらゆる方法がありますよね。食事で発達障害が治るとか改善するって話もあります。

 

今回ADHD傾向強めの夫にカゼインフリー・グルテンフリーを試してみたので、その結果をまとめます。

 

結果としては、カゼインフリー・グルテンフリーは効果はあるが、一番大切なのは本人の気持ちだということです。

 

夫の状態

 

夫は、虐待サバイバーの父とADHDの母に虐待されていたADHD傾向強めの虐待サバイバーです。夫には他にもギフテッド、感覚過敏などいろんな症状がありますが、今回焦点を当てたのはADHDによる衝動性の強さです。

 

夫は怒りの感情の認知が苦手で、自分が怒っていることに無自覚なことが多々ありました。そして、衝動性の強さと虐待されていた影響による《怒ることは仕方がない》という考えにより、怒りを我慢するという感覚がありませんでした。いつも怒っていたので一緒に暮らしている私は毎日ビクビクしていました。

 

そんな頃、ネットでカゼインフリー・グルテンフリーがADHDに効果があると聞き藁にもすがる思いで始めてみました。

 

カゼインフリー・グルテンフリーとは

 

カゼインフリーとは、乳糖不耐症(牛乳に含まれるタンパク質のカゼインの消化が苦手な人)の改善に用いる食事療法で、乳製品の摂取をやめる食事療法です。

 

グルテンフリーとは、グルテン不耐症(小麦などに含まれるタンパク質のグルテンに過敏に反応する人)の改善に用いる食事療法で、小麦などの摂取をやめる食事療法です。

 

このカゼインフリー・グルテンフリーは同時に行うと効果が高いと言われています。

 

なぜこれらがADHDなどに効果があると言われているかというと、腸が与える脳への影響の大きさと、リーキーガット症候群と呼ばれる病気の症状がADHDに似ていると言われているためです。

 

リーキーガット症候群とは、カゼイングルテンなどのタンパク質の影響で腸の粘膜に穴が開いてしまう人のことです。それにより、だるさ、疲労などの様々な症状が出てきます。このリーキーガット症候群に効果があると言われているのが、カゼインフリー・グルテンフリーなんです。

 

ですので、カゼインフリー・グルテンフリーは発達障害に効果があるのではと言われています。

 

カゼインフリー・グルテンフリーのやり方

 

かなり厳しくカゼインフリー・グルテンフリーをすると食べられる物がかなり限られます。調味料にも小麦粉は使われているんです。それに、グルテンフリー系の食べ物は高いんですよね。ですので、今回は自己流でかなり緩く試してみました。

 

まずは、乳製品の摂取をやめました。全て牛乳を植物性のクリーミーパウダーで代用しました。コーヒーも料理もです。ケーキもクリーミーパウダーでホイップクリームを作って作りました。

 

そして、小麦粉の摂取をやめました。今回は、パンや麺類などの小麦粉を大量に摂取する食事だけをやめて、調味料やフライ等は普通に食べました。ホットケーキやお好み焼き等の小麦粉は米粉で代用し、麺類はビーフンやライスヌードルを業務スーパーで買って食べました。

 

注意点

 

何かの食材を抜くと何かの食材で代用することになるのですが、その際注意点があります。日本人は調味料や食材から大豆を摂取しやすいので大豆の取り過ぎには気をつけてください。

 

一つの食材を長期間摂取しすぎるとアレルギーになることがあるんです。ですので、牛乳を豆乳で代用すると大豆の摂取量が多すぎてアレルギーになる恐れがあります。牛乳はアーモンドミルクや植物性のクリーミーパウダー等に変更することをお勧めします。

 

夫の変化

 

夫にカゼインフリー・グルテンフリーの説明をして、夫の無自覚な怒りを減らすために食事を変えると伝えてから始めました。

 

変化が現れたのは3日目でした。明らかに穏やかになってきました。本人に変化を感じるか聞きましたが、本人は変化を自覚していませんでした。そして、4日目義母からたこ焼きをいただいたのですが、それを食べた後にとても機嫌が悪くなりました。

 

そして、ここから1週間また続けました。すると、以前の夫は嘘だったのではないかと思うくらいとても穏やかになりました。一切怒らなくなりました。本人に変化を伝えましたが、本人は全く変化の自覚がありませんでした。

 

そして、この後も変化を知るために、わざとたまに摂取する生活をしました。それによりわかったことは以下の点です。

 

  • 小麦粉の影響はすぐに出る。大体食後30分くらいから2時間ほどイライラしてる。
  • トースト1枚は変化なし。2枚だとイライラする。しかし、1枚を数日続けると一日中イライラしてる。
  • 牛乳はすぐには変化をしないが、摂取し続けるとじわじわと体に不調が出てくる。

 

小麦の摂取量による変化は個人差があると思います。ちなみに、私は全く変化なしでした。過去に同じような生活をしていたことがあったのですが、その時も変化がなかったので私は小麦粉、牛乳は大丈夫なんだと思います。

 

結局2ヶ月続けましたが、夫がカゼインフリー・グルテンフリーによる変化をはっきりと自覚をすることは一度もありませんでした。「ちょっと調子がいいかなぁ」くらいの感覚だったみたいです。

 

だけど、私からみて夫の怒りはかなり減りました。この期間、夫は精神的に安定していたんです。周囲にはかなりいい変化がありました。

 

自覚が大切

 

最初は、食事療法により夫のADHD傾向は改善されたように感じました。だけど、小麦粉を摂取するだけで怒り出す夫を見てるうちにちょっと改善とは違うと感じたんです。というのも、この期間中に夫から一度も「俺、何か変わった?」って聞かれなかったんですよ。夫の中でこの食事療法は、私がしたくてしてることになっていたんです。

 

安定してから何度も何度も「夫が怒らなくなってうれしい。娘も喜んでる。私もうれしい」 と伝えました。夫も周囲の変化は感じていました。でも、ずっとずっと夫の中では他人事でした。夫は自分と向き合って改善していく意思がなかったんです。

 

ですので、夫が精神的に安定して、怒らずに、思い込まずに、冷静に話ができる状態になってから全てを話しました。優先順位がおかしいこと、何でも先延ばしするべきじゃないと思ってる夫が自分が嫌なことは先延ばしすること、怒りに無自覚なこと。自分のことを理解していないから、自分の行動に疑問を持ってほしいと伝えました。

 

1日じゃ無理でした。何日も何日も伝え続けました。話す度に夫から言い訳や自分は正しいという主張がいっぱい出てきました。その言い訳や主張を全て聞いて、言い訳や主張がおかしいことを丁寧に何度も説明をして、何度も自分に疑問を持ってほしいと伝えました。

 

結果、時間はかかりましたがやっとある程度理解してもらえました。夫から「俺は弱いってことが嫌いすぎるのかも」なんて自己分析も聞けるようになってきました。

 

話し合いの最中、夫は「ずっと言ってたことはわかってるよ」と言ったので「頭で理解しても心で理解しないと人は変わらない。心で理解して初めて人は動けるんだ」と伝えました。この言葉に夫は納得をしていました。やっと言葉が夫の心に届きました。

 

食事で発達障害は改善するか

 

発達障害者は、普段から負担が大きくストレスも疲労も溜まりやすいです。そして、ストレスや疲労が溜まると発達障害の特性が悪化します。特性が悪化すると、またストレスや疲労が溜まります。この悪循環に陥りやすいんです。

 

これを改善する方法として食事は有効なのではと感じました。食事で体調が良くなるなんて発達障害関係なく誰にでも起こることです。ですので、疲れやすい体のために、自分の体に合った健康でいられるストレスのない食事をすることは大切だと感じたんです。

 

でもそれは、体調を良くして、自分や周囲のことに目を向ける余裕を作るためです。食事で発達障害を改善するのではなく、改善するための下準備として、体の調子を良くするための食事療法は効果的だと感じました。

 

発達障害関係なく、自分を変えるためには自分を全て知ることが必要です。でも、日常生活を送るだけで疲れる発達障害者には自分を知る余裕がないんですよね。

 

だけど、言い訳や自分に都合のいい主張で自分を正当化していては何も変わりません。そればかりを見ていては自分は何も変わりません。客観的に自分を判断して、自分を知って、自分を変えていくべきです。自分との上手な付き合い方を身につけるべきなんです。

 

発達障害は改善します。大人になってから私は改善しました。自分との上手な付き合い方は探せば見つかります。楽しい生き方はあるんです。

 

ですので、食事で発達障害を治そうとかの考えはやめた方がいいです。それを押し付けるのもやめた方がいいです。発達障害者の中には食へのこだわりが強い人もいます。いくら体にいいものでも食べる本人にストレスが溜まるなら意味ないです。

 

食事は、ストレスや疲労を取り除くためにする行為です。食事で脳を変えるんじゃないんです。食事療法は、食事で体の調子を良くして、いろんなことを受け入れられる余裕を作ることを目的としてください。

 

まとめ

 

夫は現在、うどんなどの大量に小麦粉を摂取する食事だけはしない状態です。というのも、夫が小麦粉が好きなんですよ。ですが、夫の体に小麦粉は合わないとわかったので、トーストじゃなくサンドイッチ、ラーメンは具沢山にしてご飯も食べるなどの工夫をして、一度に摂取する小麦粉の量を減らす食事をしています。牛乳は相変わらず飲んでいませんけどね。夫はこのくらいの食事で穏やかに生活しています。

 

あくまでも食事は補助であり、改善のメインは本人の気持ちです。頭じゃなく心で感じてみてください。

 

 

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