アスペルガー症候群は怒りの感情と向き合おう
毎日の生活の中で喜怒哀楽の様々な感情を感じます。その中で一番厄介なのが、喜怒哀楽の怒…つまり怒りです。特にアスペルガー症候群の方は自分や他人の怒りの感情さえ理解できれば、日常生活は穏やかになります。
では、なぜ怒りと向き合うべきなのかご説明します。
この記事の注意点
・私はPTSDの治療を優先するため未診断のアスペルガー症候群です
・アスペルガー症候群を自力で改善したため、医師の話等は一切知らない人間が書いています
・アスペルガー症候群にも個性がありますので「こんな話もあるのか」程度に読んでください
・正式な言い方があるのは知っていますが、誰にでもわかりやすくアスペルガー症候群はアスペルガー症候群、アスペルガー症候群ではない人を一般の人と書きます
以上4点だけご了承ください
なぜ怒りの感情と向き合うべきなのか
誰しもが怒られた経験があると思います。怒られて悲しくなったり、腹が立ったり、もしくは何も感じなかったり。怒り方も様々です。大声で罵声を浴びせる人もいれば、無視をする人もいます。
この怒りという感情はみんな同じに見えますが全く違います。それに、アスペルガー症候群の人も一般の人も、大半の人が自分がなぜ腹が立っているのか理由をわかっていない人が多いんです。みんな、ただただ感情のまま怒るんです。
この、感情のまま怒るというのが日常生活の中では一番厄介です。自分に素直な人なんだなとも思いますが、人に優しくしてもらいたいなら辞めた方がいいです。自分が優しくしなければ、人に優しくしてもらえることなんてないですから。怒りで人に与えられるのは、不快さと恐怖だけです。
なので、怒りの感情さえコントロールできるようになれば、人に優しくなれて驚くほど毎日が穏やかになります。そして、この怒りの感情のコントロールはできるようになるんです。
私はアスペルガー症候群を改善するとき、1年は小説を読みまくり、1年は自分の感情と向き合い、1年は他人の行動や感情と向き合い、1年は自分の能力と向き合いました。この自分の感情と向き合った1年というのが、自分の怒りの感情と向き合った1年だったんです。この怒りの感情と向き合った1年でだいぶ毎日穏やかに過ごせるようになりました。
ではまず、怒る理由と怒り方のパターンを説明します。
怒る理由
①自分のものを奪われて怒る
アスペルガー症候群の人も一般の人も自分のものを奪われて怒ることが多いです。自分の時間や自分の所有物、自分の自由などを奪われると怒りますよね。小さな子どもなどは、大人の都合によって自分の自由が奪われて泣いて怒ることが多いです。大人だと、相手の遅刻や病院の待ち時間など自分の時間を無駄にされて怒る方が多いです。あと、自分の大切な人を傷付けられて怒る人の中には、この自分のものを奪われて怒ってるっていうのが理由で怒ってる方もたまにいますね。
②自分の行動を無駄にされて怒る
浮気されて怒る方は、この自分の行動を無駄にされて怒る方が多いです。「あれだけ相手のためにいろんなことしたのに浮気しやがって」みたいなことですね。あと、人に優しくして相手から何も返ってこなくて怒る方も、行動を無駄にされたと思って怒りますね。大半の人は、自分がしたことを否定されると腹が立つんです。
③自分の気持ちを無駄にされて怒る
「私はこれだけ想ってるのに」とか「あんなに大切にしていたのに」とかですね。自分の行動を無駄にされて怒る人と一緒で、自分の気持ちを否定されると大半の人は怒ります。
④傷つけられて怒る
自分の体を攻撃されて傷つけられたり、自分の感情を傷つけられて怒る方が多いです。悪口を言われたり、からかわれて怒る方は自分の気持ちを傷つけられて怒ってるんです。殴られたり、事故にあったりなど自分の意思と関係なく体を傷つけられた場合も怒ります。これは、自分のことだけじゃなく、大切な人を傷つけられても大半の人は怒ります。
怒り方のパターン
①自分の怒りの感情のまま大声で罵声を浴びせる
腹が立つことがあった瞬間、TPOはもちろんのこと相手のことも全く考えずに大声で罵声を浴びせる人がいますよね。これは、自分の怒りを発散させることを第一に考えているので、大声を出して相手が萎縮して自分がスッキリできればいいと思っている方が多いです。モラハラな人やヒステリックな人はこのパターンが多いですね。相手なんてどうでもよくて、いかに自分の感情を発散させるかだけが大切な人です。自分第一の人ですね。
②相手を傷つける言葉を言う
腹が立つことがあると、自分を傷つけた相手が腹が立つからと、相手をいかに自分以上に傷つけるかを考えて怒る方もいます。周りをよく観察されている方で、比較的頭の回転が速い方が多いです。どの言葉を言えば相手が傷つくかを無意識でわかっているので、自分が怒っている理由を言わずにひたすら相手に攻撃だけする人もいます。こういうタイプは厄介ですね。相手以上に観察をしないと何でこんなことを言ってるのかがわからないから、対処しにくいんです。
③何も言わないし何もしない
私はもともとはこのパターンです。腹が立っても何も言わないし何もしない。 だって、人に興味がないし、なんで腹が立つ相手にわざわざ労力を使わないといけないのかがわからないからです。腹が立って、今後も腹が立つ可能性があるなら関わらないのが自分にとって一番楽ですから。
そもそも怒るんじゃなく叱るべき
これらは怒る理由と怒り方のパターンでした。大体怒っている人はこのどれかに当てはまります。しかし、これらに当てはまらず、怒ると似ている行動が人間にはもう1つありますよね。《叱る》です。ですが、怒ると叱るは全く違い、別物です。
理由やパターンを見てもらってわかる通り、怒るのは自分の感情を優先して、自分の感情のまま、相手のことは何も考えずに行うことです。対して叱るとは、相手の気持ちを考えて、相手を諭すように伝わる言葉で、自分の感情を抑えて行うことです。似てるようで全く違います。
この《叱る》ができない人ほど「あなたのことを想って言ってるのに」って言います。本当に相手を想って叱っていればこの言葉は出てきません。この言葉自体、自分の行動を無駄にされないように、自分のために言っている言葉なんですから。
社会で上に立つ人や親はこの怒ると叱るを間違えてはいけません。でも、怒りの感情と向き合って怒りの感情をコントロールできないと叱ることって難しいんです。なので、叱ることができる人になるためにも、怒りの感情と向き合ってください。
まとめ
日常生活を穏やかに過ごすために、怒りの感情と向き合い、怒りの感情をコントロールできるようになってください。それだけで毎日が変わりますから。特にアスペルガー症候群の方は、日頃から考え方が独特などと言われることも多いため、感情のまま怒ると何も相手に伝わらないんです。なので、周りとのコミュニケーションを円滑にするためにも、怒りの感情と向き合ってください。
次回は怒りの感情をコントロールするために、どうやって自分の怒りと向き合うかをまとめます。