発達障害な私の育児日記

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発達障害を抱えながら家事・育児に奮闘中!私ならではの解決法を提案します!

WAIS-IIIの結果の分析 アスペルガー症候群な私の自己分析

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okamati.hatenablog.com

 

上記のWAIS-IIIを受けました、という記事を以前書いたんですが、先日そのWAIS-IIIの結果が出ました。それにより、医師から自閉症スペクトラムASD)だと言われました。アスペルガー症候群だと言われたんです。

 

アスペルガー症候群だというのはわかっていたので何も思いませんでしたが、WAIS-IIIの結果はまぁまぁ役に立ったかな?という感じです。しかし、WAIS-IIIによる医者の所見は全く役に立ちませんでした。過去を振り返りつつ自分の能力を分析した結果、役に立つ情報もあったというだけです。

 

ですので、今回は私のWAIS-IIIの自己分析と今後の自分の対策法をご紹介します。

 

 

 

WAIS-IIIの基礎知識

 

軽くWAIS-IIIの分析方法をご紹介します。

 

まず、WAIS-IIIの検査結果で注目すべき点は、一般の人の平均や数字ではなく自分の凸凹の部分です。自分の結果を見るときは自分の平均値を出して、それより上にあるのは何か、下にあるのは何かという点を注目します。

 

本来はいろいろ専門的な説明がありますが、今回は私の感覚で説明します。

 

言語性IQは記憶の力、動作性IQは自分の能力を活かす力でを表しています。そして、それらをさらに分類します。

 

言語性IQは言語理解と作動記憶に別れます。言語理解は長期的記憶力、作動記憶は短期的記憶力です。作動記憶はワーキングメモリーとも言われています。情報を短期に記憶して情報を脳内で処理する力だそうです。

 

動作性IQは知覚統合と処理速度に別れます。知覚統合は得た情報を推理や分析したり、全体を把握する力です。処理速度は得た情報を素早く行動により処理する力です。

 

そしてこれらも細かく分類されますが、それは必要な部分のみその都度説明します。

 

WAIS-IIIは、本当はもっと小難しい内容なんですが、それを元に医師の出した所見は表面しか見ていない分析ですし、それでわかる部分は全く役に立たないんです。

 

自分のことが全くわからない方にはとても参考になると思います。しかし、私はアスペルガー症候群と向き合って結構な年月が経ちますので、そんな表面の分析はいらないんですよね。

 

ですので、今回は私の内面をメインとした分析をしますので私の感覚で説明していきます。

 

WAIS-IIIの結果

 

細かい数字は省きます。

 

言語性IQ<動作性IQ 差は15

 

言語理解=処理速度<作業記憶=知覚統合 差は30

 

だいたいこんな感じでした。

 

特徴的だったのは、知覚統合と処理速度です。

 

知覚統合の中の推理したり分析したりして解く行列や積木と、視覚から得た情報を把握して解く完成や配列との間に、最大7の差があったことです。

 

処理速度も、処理速度の中の推理力も必要になる組合わせと視覚情報を行動で処理する記号との間にも差が5ありました。

 

どちらも推理したり分析して解く問題の方が結果が良かったんです。

 

これらの数字からわかることは、短期的記憶と推理したり分析したりするのは得意。だけど長期的記憶が苦手で行動が遅い、ということです。

 

とても当たってます。自覚があります。そして、医師の所見はこれをもう少し深く書いただけでした。

 

しかしね、ここにWAIS-III検査時の自分の変化や日常の得意不得意を合わせて考えると、また違った見方ができるんです。

 

私の能力

 

 

okamati.hatenablog.com

 

上記の記事に書きましたが、私はずっと学生時代の勉強はテストの点を取るためだけにしてました。自分の感情を感じられない私には、学びによって心が動くことを一度も実感できなかったので、テストのためのその場の記憶しかできなかったんです。

 

というのも、人は長期的に記憶しようとすると記憶するための容量と心の動きが必要になります。

 

思い出って何か感情が動いた出来事が多いでしょ?何度も経験したこととかが多いでしょ?勉強も同じです。何度も復習して脳に刷り込むか、心を動かして覚えるしか方法はないんです。なので、心の動きを感じられない私には勉強での長期記憶は難しかったんです。

 

それに、感情を感じられなかった私には自覚できないトラウマやストレスが溜まっていたため、常にそのトラウマやストレスに脳の大半の容量を使われていたせいで記憶できる容量が少なかったんです。

 

ですので、短期記憶で記憶をどんどん塗り替えるか、難しい言葉じゃなく自分の中に納めやすいわかりやすい言葉に直すしか勉強方法がなかったんです。

 

結果、通常なら授業で習って覚えているはずの内容を覚えていません。都道府県の位置も大人になってから覚えました。簡単な歴史も大人になってから覚えました。

 

難しい言葉もわかりません。全て自分の理解しやすいように変換しているから簡単な言葉しか使えません。難しい漢字も読めません。大人になってから読みや意味を覚えた言葉が多数あります。

 

そして私は、言葉の聞き取りも視覚から情報を得るのも下手です。聞きなれた言葉はすぐに理解できます。ですが、知らない言葉が出ると思考が止まりますし、聴力ばかりで情報取得をしていると脳に膜がかかり、どれだけ興味があったり知りたい内容でも聞けなくなります。

 

視覚は脳の容量が少ないからか視野が狭く、一度に複数の情報を取得できません。見えているはずなのに見たと脳が認識してくれないことが多々あります。

 

そして、脳の容量が少ないからか同時に複数のことを進行できません。聞きながらメモを取るとか、考えながら行動するとかがとても下手です。

 

こんな私は学校の授業でどうしていたか。

 

以下の内容は全て無自覚の行動です。感情も脳も感じられなかったので、全て自分の無意識の行動でした。

 

教科の先生の初めてのテストでその先生のテストの傾向がわかるので、授業のノートとテストを分析してテストの出るところだけ覚えていました。

 

授業は基本的に黒板の丸写しです。ノートは自分が理解できるように文字は大きめで、余白をたくさん作り、使う色は少なくしていました。

 

小さい文字で埋まっているのは今でも読めないんです。何故か上手く理解できないんですよね。それに、カラフルなのも理解しにくいんです。

 

テスト前の勉強はひたすら声に出してノートを読んでいました。ただそれだけです。教科書も見なかったです。自分のノートのテストに出るところだけを声に出しながら読んで覚えました。

 

こんな風に、昔から自分のできないところを得意なことでカバーして勉強をしていました。無自覚ながら上手に勉強してたなぁと思います。

 

ですが、これらが能力を伸ばしたり悪化させたのも事実です。良かったのか悪かったのかわかりませんね。

 

能力を合わせた分析

 

この私の能力を合わせてWAIS-IIIを分析します。

 

私の知っている言葉や知識に限り聞いたことは短期記憶ができる。復唱をするとさらに記憶力が良くなる。しかし、会話をしながら考えることは苦手なので、その場その場で適当に返事をすることも多い。語彙も少ないので自分の伝えたいことを上手く伝えられない。

 

見たものもかなり狭い範囲に限り短期記憶ができる。しかし、細かいものを見ることが苦手だから大雑把にしか把握できない。

 

そして、思考と言葉と行動のバランスが悪い。思考が先走り言葉や行動が雑になる。

 

推理したり分析したりは得意だが、他のことと同時進行は難しいため瞬発的な能力の発揮はできない。

 

ね、全然違うでしょ。医者の分析だとできることとできないことが半々に感じますが、私の能力を合わせて分析するとできないことが多いんです。

 

というか、聴力が必要な検査、特に作業記憶の検査中はそれぞれの検査の途中から脳に膜がかかってぼーっとしていて考えられなかったし、最後の方の聞いた仮名と数字を逆から復唱する問題のほとんどは意識朦朧としながら答えたんですよ。意識朦朧としながら答えた結果が良くて「それが得意です」なんて言われても、日常に役立つ訳がないじゃないですか。その問題でわかったのは、私は意識が朦朧としていても言葉の短期記憶とそれを復唱することはできるってだけです。

 

でも、人によったら「意識朦朧としてたとしても作動記憶が高いのはいいじゃないか」と思われると思います。実際、この自己分析を夫に言ったときも「今までの人生で無意識だったとしても対処できてたんだからいいじゃないか」と言われました。実際、全ての検査の数値は一般の平均より高いです。

 

だけど違うんです。人より根本的にできない部分があまりにも多いからIQといった能力の高さでカバーしないと生きていけないんです。実際、アスペルガー症候群の方は高IQの方が多いと言いますよね。これはね、できないことが多いから生きやすくするためにIQの高さが備わって産まれてきただけだと私は感じています。いくらIQが高くても、大半の人が当たり前のように持っている能力を持っていなければ、人生は苦痛の方が多いんです。

 

本当にね、社会に出るとできないことの方が圧倒的に多かったんですよ。学生時代はテストの点さえ取れれば良かったから得意なことでカバーできたのが、社会に出ると言葉や行動といった苦手な部分ほど重要になってくるから怒られることばかりでした。しかも、普通は授業で習って知ってるはずの常識を知らないからかなりバカにされました。

 

このギャップも辛かったです。学生時代の経験から「私はできる、頭は悪くない」って思ってたから、自分自身の評価と周りの自分への評価が違いすぎてストレスばかりでした。

 

私は、自分の感情や脳のことを認知できないから「よくわからないけどなぜか怒られる」としか感じられなかったため、毎日かなりストレスだったんですよね。唯一自分のことでわかっている学生時代の成績の良さを周りに否定されてばかりだったから何も受け入れられなかったんです。

 

だからね、学生時代は悩みながらも普通に生活できたのが、社会に出ると失敗ばかり増えて二次障害が発生したんです。

 

対策法

 

分析はあくまでも私の能力の分析です。そして、これらの苦手なことの大半はすでに対策をとっています。

 

会話に関してはゆっくり話すことが一番大切です。

 

思考と言葉とにズレがある以上、思考のままに話すととても早口になったり言葉が雑になってしまいます。それに、同時進行が下手なせいで何も考えずに話し、後で「なんであんなことを言ってしまったんだろう」なんて落ち込むことになってしまいます。忘れてしまえばいいのに、短期記憶が得意なせいで夜に一人反省会とかしてしまうんですよね。

 

ですので、あえて通常よりかなりゆっくりと話すようにするんです。すると、会話の中にゆとりができるので少しずつ話しながら考えるということができるようになります。

 

そして、言葉は難しい言葉は使わないようにします。大切なのは伝えることです。難しい言葉で伝えるのはすごくないんです。誰にでもわかるように伝えることが大切なんです。だから、ゆっくり簡単な言葉で相手に伝えてみてください。

 

そして、覚えておきたいところはおうむ返しをします。おうむ返しをすることでさらに忘れにくくなります。

 

わからない言葉はすぐにその場で確認します。わからない言葉があるのは恥ずかしくありません。わからないことをわからないままにしておく方が恥ずかしいんです。

 

行動に関しても同じです。思考と行動にズレがある以上どうしても行動が雑になります。思考が先走り、扉がちゃんと閉められないとか、こぼしたり倒したりしてしまうとかありませんか?私はよくしてしまいます。

 

ですので、ゆとりを持たせるためにゆっくり動くようにします。ですが、これが難しいんですよ。私はできませんでした。

 

しかし、最近いい方法を見つけました。ゆっくりとした音楽をかけることです。バラードというより、テンポの良すぎない好きな曲がいいと思います。

 

私に合ったのはレディーガガさんの曲でした。少し大きめの音をかけながら家事をしてます。曲を聴くと自然と曲のペースに合わせて動こうとするので、曲と同じスピードでしか動けないんです。それに曲に集中することによって思考も停止するから、より行動に集中できてミスが減りました。

 

視覚に関してはどうにもできないのが現状です。見たいんですけどね。細かいことも認識できるようになりたいんですけどね。こればかりは諦めてます。もし、いい方法があれば教えてほしいです。

 

夫による分析

 

このWAIS-IIIの結果に関して夫にどう思うか質問しました。言われたのは以下の内容です。

 

日常と違う場所で、なおかつ初対面の人とする検査は不安を感じやすいから、これは正確な数値だとは思えない。特に、検査の後に大きなトラウマを解消してるから、テストの時と今とでは能力のレベルが違う。人は少し不安なだけで自分の能力を発揮できなくなる。

 

だけど、普段から思考と言葉と行動のバランスが悪いと感じていたから、結果には納得してる。おっちょこちょいだし。

 

だけど、言語理解に関しては能力じゃなく気持ちの影響が大きい。お前は話すときに相手を意識しすぎて、相手に伝わるように伝えようと緊張して言葉が上手く出ないことが多い。気の弱さにより言葉が出ない。たぶん、検査のときも検査者を意識してしゃべったんじゃないかと思う。言語理解じゃなく気の弱さが原因。

 

このように言われました。実際、言語理解に関しての分析は当たってます。

 

私は、自分の気持ちも人の気持ちもわからず、人の行動や表情を読み取ることもできませんでした。ですので、会話での嫌な経験が多いんです。

 

今は自分の気持ちも人の気持ちもだいぶわかるようになってきましたし、相手の行動や表情を読み取るのも得意になりました。しかし、どうしても「私は会話が下手だ」という劣等感は拭えません。相手に合わせて会話内容も言葉も変えます。結果的に伝えたいことが伝わらないというのが多いです。

 

もうちょっと自信が持てたらいいんでしょうけどね。会話やコミュニケーションに関しては、自分と他の人が違いすぎてどうしても自分の感情を優先できないんですよ。だって、一般的な人と違うズレた私を優先したら悪い結果になる可能性が高くなるじゃないですか。

 

もう怒るのも怒られるのも嫌なんですよ。平穏な生活がしたいんです。なので、気の弱い会話はなかなか変えられそうにないです。

 

まとめ

 

忘れないようにメモの意味を込めた記事です。まぁ、こんな分析方法もあるよって感じで読んでください。

 

文中に出てきた「トラウマの解消」は下記の記事に書いてます。無意識のトラウマを解消したら、脳が軽くなって不安感がかなり消えました。

 

 

okamati.hatenablog.com

 

せっかく受けたWAIS-IIIですので、最大限利用して自分の人生に役立ててください。