発達障害な私の育児日記

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発達障害を抱えながら家事・育児に奮闘中!私ならではの解決法を提案します!

好きがわからない!好きなものがある人がうらやましい!

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発達障害の人って好きなものや嫌いなものがハッキリしているイメージがありますよね。特にアスペルガー症候群ASD)の人やADHDの人は好きなものにのめり込むイメージがあります。いわゆる過集中というものですね。

 

しかし、私は産まれてから一度も「これが大好き」という感情を抱いたことがありません。物に対してもそうですし、人に対してもそうです。発達障害と自覚する前から、自分のことを感情が欠落しているダメ人間だと思っていました。だから、オタクと言われる方や好きなものを堂々と言える方がとてもうらやましいです。

 

 

なぜ好きなものがないか

 

アスペルガー症候群にもいろんなタイプがあって、それぞれに個性があります。私は、女性に多い受動型に一番近いなと思っています。受動型というのは、アスペルガー症候群に見られる特徴+《流されやすい》《過剰適応》《自分のことがわからない》などの特徴があると言われています。

 

この《自分のことがわからない》というのは、その場の気持ちとかだけでなく、根本的な自分の感情がわかりません。嫌な気持ちには多少反応しやすいですが、好きという気持ちにはなかなか自分では気づかないんです。なので、今まで物や人に対して「大好き」って思ったことがほとんどないんです。恋愛もしていますし、結婚もしています。ですが、いまいち好きって感情がわからないんです。

 

私の過去の人間関係

 

今は長い時間自分に向き合って発達障害をある程度改善したため、家族に対しては愛情があります。夫にも子どもにも「好きだなぁ」と感じています。

 

ですが、それ以前の人間関係は損得勘定で付き合ってました。友人関係も、なんとなく一緒にいるっていうパターンか、「この人から学びたい」と強く思ったパターンだけでした。基本的に1人の時間が好きだし、ずっと1人は嫌だけど人と関わりたいと思っているわけでもないので、自分から積極的に人間関係を構築したことがないです。

 

恋愛も片思いをしたことがなく、告白されるか、「この人といればたくさんのことが経験ができる」と思ったときに自分から告白するかでした。なので、フラれても「残念だなぁ」くらいにしか思ったことがないです。どちらかというと「この人といても新たに経験することがなくなった」と感じた時点で私から告げて別れてました。最低だなと自分でも思います。でも、他人に興味がないし他人の感情に気づいていなかったので、なんとも思ってなかったんです。

 

物を大切にする気持ちがわからない

 

物に対して好きって感情を抱かないということは、物を大切にするって気持ちがわからないってことなんです。何年も同じ物を使い続けている人を尊敬します。壊れたら買い直せばいいと思っているので、雑に扱うことはありませんでしたが、物に対する愛着という感情はわかりません。

 

さすがに大人になると、一般的には物を大切にするべきなんだとわかっていますし、物を大切にする方が損をしなくて済むことも知りました。それに、自分のお金で買ったものでなければ、誰かががんばったから物を持てているということにも気づきましたし、その人の気持ちを大切にするために物を丁寧に扱うべきだとわかりました。

 

ですが、これが好きっていうのは未だによくわかりません。ただ、過去を振り返ると特定のキャラクターの物を持っていた時期もあったので、自分では気づかなかっただけで好きだったんだとは思います。

 

今、好きなもの

 

今までは趣味を訊かれると、知識があって無難なことを伝えていました。読書とか料理とかです。好きではないけど、会話をする上では困らないのでこれらを伝えていたんです。

 

ですが、夫に「料理が本当に好きなんだね。いつも料理をしているときは楽しそうだね」と言われ、初めてそのとき自分は料理が好きだと知りました。「自分は料理が好きなのか?」と考えたら、たしかに毎日の献立を考えるのは苦痛じゃないし、おいしい料理ができたときはテンションが上がるし、褒めてもらうとうれしくなります。「これが好きって気持ちなのか!」と驚きました。

 

なので、今は「料理が好き」って普通に言えるようにはなりました。ですが、それ以外は思いつきません。嫌いなものもないけど、好きなものも思いつかないんです。「プレゼントに何が欲しい?」って訊かれたときが一番困ります。好きなものがないから生活に必要な実用的な物しかほしくないけど、それを伝えられないことも多いですし。

 

好きなものがある人がうらやましい

 

だから、好きなものがある人がとてもうらやましいです。それに囲まれたり、それに触れているだけで幸せになれるし、ストレスも発散できるんですよね?とてもうらやましいです。オタクって言われる人も尊敬するし、多趣味な人も尊敬します。「これが好きなんだ」と堂々と言えるなんて本当にうらやましいです。

 

だから、好きなものの話をしてくれる人との会話が楽しいです。パートナーとの惚気話でも、趣味の話でも、一方的に話をされてもずっと聞いていられます。自分にない《好き》って感情に触れられるのがうれしいんです。「いつか私もそんな話ができるようになりたいなぁ」と思いながら聞いてます。

 

それに、こんな言い方はダメなのかもしれないけど、SNSなどでしんどいこととか書いてる方が「でも今から好きな〇〇してくる」とか「大好きな〇〇買った」とか書いてると、ちょっと嫉妬します。「あなたには好きなものがあるじゃん」とか思ってしまいます。私がずっと憧れてほしいと思っている《好き》って感情を持ってるだけでうらやましくなります。無い物ねだりなんですけどね。

 

もちろん、家族に愛情を持っていますし、夫も子どもも大切です。ですが、好きな感情に自信のない私は、時折「本当に私は夫や子どもが好きなのか?大丈夫か?」と心配になるんです。大切な家族への気持ちでさえ自信が持てなくなるときがあります。《好き》ってなんなんでしょうか?

 

今の私の夢は《好きなものを自分で見つけること》です。

 

まとめ

 

夫が好きなバイクのことをずっと話していたので、あまりにもうらやましくなって書いてしまいました。本当に《好き》がわかる人がうらやましいです。

 

もちろん、日常会話の中では好きって言葉を使いますし、人に合わせて「私も好き」とか言います。家族にも愛情を持っていますし、夫も子どもも大切です。《好き》って感情も「こんな感じのことかなぁ」くらいにはわかってきてます。でも、大半の人はそんなの考えなくても《好き》って感情がわかるんですよね?人が当たり前のように感じられる、たぶん一番幸せな感情を考えないとわからないのは、ちょっと寂しくなります。

 

でも、いつか私も好きなものを自分で見つけてみせるし、自分の《好き》って感情に自信が持てる人間になってやる、と前向きには考えています。この先に、まだ私の知らない幸せな感情があるってだけで人生がちょっと楽しみです。