頭ではわかっているのになぜ行動に移せないのか 理由と解決方法
頭ではわかっているのに行動に移せないなんてことありますよね。できない言い訳で「頭ではわかってるんだけど…」なんて言われたり、言ったりした経験がある方も多いと思います。
私もよく言ってました。大体は「わかってたら行動に移せるはず!言い訳するな!」と怒られましたけどね。ですが、最近頭ではわかっているのに行動に移せない理由がわかってきたので、その理由と解決方法をご紹介します。
頭ではわかっているのに
何かを教えてもらったり、叱られたりしたことが頭ではわかっているのになかなか行動に移せないことがあります。するのが怖かったり、面倒くさかったり、ついつい忘れてしまったりと様々な理由がありますよね。
私はASDだからか、自分のこだわりを変えてまでやる理由がわからないとか、やるべきなのはわかったけど納得していないなどの理由でできないことが多いです。
頭ではわかっているのに行動に移せないって、すぐに行動に移せる人からすれば怠けてるとしか見えません。「言い訳ばっかりして」なんておっしゃる方もいらっしゃいますよね。
では、考え方を少し変えてみましょう。何故、人は教えられたことが行動に移せるんでしょうか。
行動に移せる理由
例えば、何かを上手にできるようになりたいとき教えてもらったら一度試してみますよね。そのとき、本当に上手にできるようになったらうれしくて興奮しませんか?
わからなかった問題を教わった通りにやって解けたら達成感を感じませんか?知った情報を元にチャレンジしたとき、周りに褒めてもらったらうれしくなりませんか?
こういう経験をしたことってずっと残っていたりしますよね。これらの共通点って《心が大きく動く》ということなんです。
上記の記事にも書きましたが、人間の学びで重要なのは心が動くかどうかなんです。心が動かないと、知識が頭の中に放り込まれただけなんです。頭の中にあるだけなのでいずれその知識は頭の奥底へ消えていきます。
なので、うれしさや興奮したときに感じた学びはずっと残りますし、悲しみや悔しさの中で感じたことも自分の学びとして残ります。頭ではわかっているけど行動に移せないのは、行動に移すのに十分なだけの心が動きがないということなんです。
私なら、自分のこだわりを変えるのに十分なだけの心の動きがなかったんです。納得するというスッキリ感を心で感じていないから行動に移せなかったんです。大切なのはいかに心を動かすかです。
行動に移すための順序
私は以下の順序が一番行動に移しやすかったし、子どもに教えるときもこの順序が一番効果がありました。
①頭で理解する
まず、言葉での説明を聞いて頭で理解します。ここで心が大きく動くくらい納得できればいいですが、無理なことも多いので知識として貯えることを目的とします。
②体験させる
知識として頭に入ったのが確認できたらやってみせます。話し方なら教えた方法で話し、手や足の動きならやってみせるんです。先に知識を得ることによって、注目すべき点がわかりやすいので理解しやすいんです。そして、体験をさせることで心を動かすことを目的とします。
自分で知った知識をいきなりチャレンジするのは怖いこともありますよね。もし怖かったら周りを観察してみてください。たぶん、周りでしている人がいるはずです。その人を観察して、それを行うことによってどんな結果を得たか知ってください。
上記の記事に書きましたが、私は社会人になってから知ったマナーが多かったんですが、両手で物を渡すというのを教わったときも両手で渡すパターンと片手で渡すパターンを見せてもらい、感じ方の違いを確認させてもらいました。言葉で両手で渡すという知識を得た後に物を受け取る側を意識して体験することで心から納得できたんです。
③行動したら褒める
②で心が動かなくても、軽い気持ちで教わったことを試すことがあります。「ちょっとやってみようかな」って感じで知ったことをやってみることってあるじゃないですか。そんなときはすぐに褒めてあげてください。褒めることで心を大きく動かしてください。褒められてうれしいという心の動きがあれば、教えたことが身につきやすくなります。
自分でチャレンジしてみるときは、できたことをまず自分で褒めましょう。そして、何か変化はないか自分や周りを観察してみてください。何度かチャレンジしてると結果を感じられるようになります。
育児の例
私の子どもは、本を次から次へと出して部屋を散らかすんです。なので、本を元の場所へ戻すということを教えました。
まず、子どもが本を出して散らかしたら「新しい本を出すときは読んでた本を元の場所へ戻そうね」と伝えました。そして、言ったことを理解したことが確認できたときに、子どもが本を出してすぐに「新しい本を出すならこの本は元の場所へ戻すね」と伝えて片付けました。子どもがジッと私の行動を見ているのを確認しながら、何度も繰り返しました。
すると、私の真似をして本を片付けたので、片付けた瞬間たくさん褒めました。子どもはとてもうれしそうにしてましたよ。そして、これを繰り返すうちに本を片付けるということが少しずつできるようになってきました。子どもはまだ小さいので、褒めることにより心を動かして学んでもらっているんです。
できないことはダメなことじゃない
頭では理解しているのに行動に移せないと、自分はダメな人間だと思ってしまう方がいます。怒られるとなおさらです。でも、できないことはダメじゃないんですよ。心が動かなかったんだから仕方ないんです。すぐに行動に移せる人は、教わったことをチャレンジすることで心が動くことを無意識に知っているだけなんです。
なので、まずは何か教わったりしたら素直に話を聞きましょう。そして、知識として頭の中に貯えて、その知識を元に心を動かす方法を探してみてください。周りを観察したり、ネットでそれをしてる方を探すのもありだと思います。心が動いたらできます。
一番ダメなのは、最初から教えられたことを拒否することです。知識として頭の中には入れておいてください。その知識を生かすも殺すもその人次第ですが、教えてくれた人の気持ちを汲んで考える方が世の中上手くいきますよ。
まとめ
上記の記事のように、先日体験してやっと相手の話を肯定するということができるようになりました。このときに、自分を変えたり学んだりするには心の動きが大切だと改めて感じたんです。
興奮したり、うれしかったり、悲しかったり、悔しかったりしたときっていろいろ学ぶじゃないですか。なので、ただ上から押さえつけるように言うだけじゃダメなんです。それで人の行動が変わったとしても、気持ちは「これ以上怒られるのが面倒だから」か「怖いから」のどちらかです。それは、学んだんじゃなく従ってるだけです。
自分で変わりたいと思って知識をどんどん貯える方も同じです。知識ばかりが増えても心が動かなければ何も変わりません。心を動かすために何か行動してみてください。