傷ついた子どもへの対応方法 「気にするな」は言ったらダメ!
「気にするな」「聞き流せ」って言葉はよく聞きますよね。私もこのブログで過去に何度か書いています。ずっと周りから言われてたから「気にしない」「聞き流す」ってことが正しいと思っていたんです。
ですが、先日夫との会話でそれらの言葉はおかしいのではないかと気づきました。特に、親から子へは絶対に言ったらダメな言葉ではないかと思ったんです。ですので、夫との会話と本当はどうするべきかをまとめます。
夫から聞いたエピソード
夫から昔のエピソードを聞きました。
昔、知人の家に迎えに行ったら玄関先で子どもをなだめる知人がいたそうです。夫に気づいた知人は子どもを家に入れて夫の方へ来たので、何があったのか尋ねたそうです。そうすると、奥さんが子どもを叱ったからなだめていたとのこと。
しかし、そこの奥さんは言葉遣いが悪く「うっとおしい」「ウザい」「キモい」「どっか行け」等を子どもによく言う人でした。そして、知人は子どもに「気にしなくていい、お母さんの言うことは聞き流しとけ」と言ったそうです。
よその家庭に口を挟むのは避けたかった夫ですが、その子どもに遠目から見てもわかる大きな円形脱毛症があったのが心配になったため「親が子に我慢させるのは違う。まずは奥さんを注意しろよ」と言ったそうです。
聞いた感想
私も夫に同意しました。親が悪いのに子どもに我慢をさせて家庭を安定させようなんて間違っていると思いました。まずは子どもを守ることが先決です。私なら夫が子どもに酷いことを言ったらすぐに夫を責めます。「子を守るべき親が子を傷つけるな」と叱るでしょう。
そこで夫はさらに私に言いました。
「「気にするな」とか「聞き流せ」とか、人によっては「気にする自分がダメなんだ」とか「聞き流せない自分が悪い」と自分を責めてしまうから言ったらダメ。悪いのは酷いことを言った方であって言われた側ではない。俺も小さい頃いじめられたとき、親に「いじめられる方も悪い」とか「気にするな」とか言われて辛かった」
自分の傷に気づいた
そこまで話を聞いてやっと自分の傷に気づきました。ずっと何かを言われる度に「冗談だよ。そんなこと気にするなんておかしいよ」とか「あんな人の言葉聞き流しとけばいい、真に受ける方が悪い」とか言われてました。
顔にタオルを押し付けられてどこかへ連れ去られそうになって大声を出して逃げたとき、すぐ相談した知人にも「そんなことでビビる方がおかしい、何もなかったんだから気にするなんて変」って言われました。
実際、私はASDで冗談がわからないので一般の人が冗談だとわかることにも傷ついてたんですよね。なので、なんでも私が悪いと思っていたんです。冗談などに気づけない自分が悪いんだと思ってたんです。
だから、ずっとすぐに傷つく私が弱すぎてダメなんだと思ってました。強い大人になるためにはなんでも受け流せる人にならなくてはいけないと思ってました。だから、自分に対しての言葉や行動ならどんなことでも受け流して気にしない人間になりました。
だから、周りにも「気にしない方がいい」とか「聞き流す方がいい」とか言ってましたしこのブログの過去の記事でも書いてました。
気にしてよかったんですね。聞き流さずに傷ついたって主張してもよかったんですね。初めて気づきました。
子どもへの対応
子どもが嫌なことがあったと相談してきたとき、親としてどうするのが一番ベストなのかを夫婦で話し合いました。
①子どもの気持ちを全て受け入れる
まずは子どもの思ったことや感じたことを聞くべきです。それが間違っていても正しくても、まずは否定せずに全て話を聞くことだと思います。心にわだかまりが残ってしまったら傷は癒せません。全てを受け入れてあげることが先決です。
②子どもに決めさせる
話を聞いてから子どもが間違っていれば正しいことを教えてあげて、親は子どもの味方だから全力で助けることを伝えます。その上で子どもにどうしたいか決めさせるべきです。
自分で行動を決めずに親が決めてしまうと自分で行動を決めることができなくなる可能性があるからです。大事なことこそ子どもにきちんと決めさすべきです。子どもが小さいなら複数の選択肢を出して選ばせるのも方法の1つです。
それに、親にしてほしいことがあればお願いをするという経験をさせることで、この先も人に助けを求められるようになるのではと思います。もちろん間違っていることをお願いしてきたら正しいことを教えるべきですが、子どもが助けてほしいとお願いをしてきたら親の立場からすれば助けてあげたくなるじゃないですか。お願いをして相手が受け入れてくれるって経験は子どもにとってプラスになります。
なので、子どもにどうしたいかを決めさせてお願いをしてきたら対応してあげるのがいいと思います。
③報告をしてくれてうれしいと伝える
最後に子どもへ「嫌なことがあったと教えてくれてうれしい。大好きなあなたが一人で悩んで苦しんでる方が悲しい。だから、これからも嫌なこともうれしいこともいっぱい教えてほしい。どんなあなたも大好きだよ。話してくれてありがとう」と伝えるべきです。
嫌なことがあったとか、いじめられたとか親に言いにくいじゃないですか。子どもが話すときは勇気を出して言ってくれているかもしれません。なので、「話してくれてうれしい、ありがとう」と言うことで今後も子どもが話しやすい雰囲気を作るのがいいと思うんです。
一人で悩まずに親に相談してほしいと子どもに伝えることが大切だと思います。
まとめ
まだ私の子どもは2歳にもなってませんし、保育園等も行かせていないのでまだ先の話です。ですが、この話を夫としなければ私は子どもへ「気にしない方がいいよ」と言っていたと思います。傷ついた自分の気持ちを忘れて、子どもへ酷いことをしていたと思います。なので、自戒の意味を込めて記事にしました。
実際は、気にせず受け流せるようになって私は楽になりました。傷つく回数が減ったから楽なんです。ですが、それは自分が選ぶべきことで周りが押し付けることではありません。「気にしないことが正しい」なんてもっと間違ってます。
そして、この対応は子どもだけじゃなく大人同士でも必要なことだと思います。大切な人が傷ついていたら、まずは傷を癒すことを先決にしてください。気にしてもいいし、聞き流さなくてもいいんです。傷ついたら見ないフリをせずに癒しましょう。