発達障害な私の育児日記

発達障害な私の育児日記

発達障害を抱えながら家事・育児に奮闘中!私ならではの解決法を提案します!

発達障害を改善するきっかけとなった一冊の本

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私は、医師の判断によりPTSDの治療を優先しているため未診断ですが、アスペルガー症候群です。かなり改善したので日常生活で困ることはありませんし、発達障害ではない人には発達障害だと伝えても否定されますが、発達障害の方には「発達障害ですよね」と指摘されます。

 

昔は気づいていませんでしたが、人とはもめるし、様々なことで怒られ、周りにたくさん迷惑をかけていましたが、今はいわゆる“普通の人”と同じような穏やかな生活を送れるようになりました。穏やかな生活で人の話が理解できるようになると、発達障害の方に指摘されるようになりました。そんな私が変わるきっかけとなったことをまとめます。

 

 

なんで私だけ?

 

学生時代はテストの点数を取るのが得意でしたし、かなり真面目でしたので困ることはなかったのですが、社会人になってから人間関係に悩むようになりました。特に、一時期は時間もお金もなく、周りの人間も当たり前のように人を陥れたり、人を利用したり、言い方は悪いですが人としてかなりレベルの低い人たちばかりで、毎日が嫌で嫌で仕方なかったです。

 

そんな時間もお金もなく周りを責めることしかしない当時のストレス発散は、わずかな時間に読んでいたブログでした。素敵な人に囲まれて楽しい時間を過ごす人のブログを特に好み、世の中にはこんなに幸せな人がいるのだとうらやましくて、「なんで私だけこんなに苦労しなくちゃいけないの?」なんて思ったりもして。しかし、ブログを読むうちにブログを書いている人の共通点に気がつきました。ブログを書く人は小説を読んでいるんです。

 

私はもともと本は読みませんでした。文章を頭の中に映像化するということができないので、小説って面白くないんですよね。それに、当時は人の気持ちを理解したいとも思っていなかったし、自分の考え方がかなり特殊だという自覚はあったので小説の登場人物に全く共感できないことを理解していましたし。

 

でも、もしかして小説を読んでいない人間はダメな人間なのではないか、小説を読めば私もこのブログの人たちみたいな楽しい時間が過ごせるのではないか、とかなり極端な考えに至りました。それならまず読んでみようと思い、お金がなかったので図書館へ行き、ブログの中に書かれていた作者の名前を探して、表紙やなんとなくのカンで10冊の本を借りてきました。

 

自分自身と向き合うきっかけとなった言葉

 

その10冊の中にあった本が村上龍さんのストレンジデイズでした。ある才能溢れる女性のマネージメントを男性がするという話で、話自体は村上龍さん独特の世界観で書かれてはいますが比較的よくあるパターンの内容なので、好みが分かれる作品です。この本の中で、男性が自分と向き合い「俺には才能がない」と言って自分を受け入れるシーンがあるんです。このシーンにものすごく衝撃を受け、すごく納得しました。

 

「あぁ、私には才能も能力も何もないんだ」

 

ネガティブでもポジティブでもなく、純粋に自分が真っ白に塗り替えられていく感覚になったことを今でも覚えています。

 

学生時代は勉強ができて周りには頭がいいと褒められ、社会に出ても仕事自体はそれなりにできたので、それまで自分がダメだなんて考えたこともなかったんです。でも、私がダメなんだ、私が変わらないと何も変わらないんだ、類は友を呼ぶの言葉通りダメな人間の周りにはダメな人間しか寄ってこないんだ、と初めて自覚しました。

 

この本自体は発達障害とかは全く関係ないですし、これを読んで自分が変わったなんて人もさほど多くはないと思います。でも、世の中なんでも縁が大切で、人だけではなく物や言葉も縁が関係していると思うんです。あのときの私にはあの言葉が必要で、あの本と出会えたのも縁があったからで、その縁を引き寄せたのは自分も変わりたいと前向きに考えたからじゃないかと今では思います。

 

本を読む大切さ

 

それから1年間で250冊の本を読みましたが、それ以上は頭が文字を受け入れなくなってしまったので読むのをやめました。

 

深く考えず手に取ったものを読むという感じで読んでましたが、村上龍さんの作品とは相性がよかったみたいで、村上龍さんの作品の台詞には気づかされることが多かったです。でも、限りなく透明に近いブルーやコインロッカーベイビーズなどは面白くなくて数ページで断念してしまいました。どうしても私が一般的な人と価値観がズレているんでしょうね。

 

本を読んで言葉を楽しんだり文を学んだりすることはできたけど、どれだけの本を読んでも共感したり頭の中で映像化したりは一度もできなかったんです。しかし、自己啓発本とかではなく、普通の小説をたくさん読むことで発達障害は少しずつ改善されていきました。

 

まとめ

 

人生、何事も縁だと思います。私はこの一冊が人生を変えました。もし自分を変えたい方がいるなら、自分に大切な言葉との出会いを求めて本を読んでみてはいかがですか?私の書く記事も、誰かの何かになれればうれしいです。

 

以下の記事に、読んで変わった理由、アスペルガー症候群の方にオススメな小説の読み方、オススメな作家さんをまとめています。ぜひ、読んでみてください。

okamati.hatenablog.com

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